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最強⁉綾波❗
「あぁ、終わった②~!先生、帰るでぇ。」
「トウジ、先生て言うのやめろって。」
「ええやん。呼び方なんてどうでも。大事なんは俺らが、唯一無二の親友やって事やろ?」
「そうかな…。」
トウジの言葉に、シンジが照れていると。横からケンスケが口を挟む。
「騙されるな、碇。お前まるめ込まれてるじゃんか。」
「あ!」
「いらんことをお前は!」
「だって本当だし。いてっ。何だよ。」
トウジとケンスケの二人がじゃれて(?)いるのを尻目にシンジはひとりで歩き出す。
「あ、待てや先生!」
トウジとケンスケが追い掛けて来る。
「ん?綾波?」
シンジの目に、綾波レイが草むらで何やらしている姿が。
「げ。綾波は苦手やねん。先生よろしく~」
「よろしくって…。綾波、何してんの?」
歩きながら話しかける。
レイは、笑っていた。
「綾波が笑うてる…」
「トウジ。」
シンジがちょっと強めに名を呼ぶ。ごめんといいながら、両手を合わせるトウジ。
シンジに向かって、綾波が答える。
「碇君…この子達が可愛くて…。」
“綾波の方が絶対可愛い”
シンジは心の中で反論した。きっと犬や猫の類かと思ったから…しかぁし!
「ほら、見て。私のイモ子とイモ次郎。」頬を染めながら、手には芋虫ニョ~ロニョロ。
「信じられへん!女子が芋虫触るなんて、考えられへん!」
「俺は、そんな綾波に興味が…」
「ケンスケ!帰るで。先生も呆けてへんで!―ダメや、ケンスケ先に帰るで。」
「え~!」
ケンスケを引っ張って、帰って行くトウジ。首を傾げながら、不思議そうに
「何故、嫌がるのかしら…?ね?イモ子、イモ次郎。」
と呟く綾波。
目をギュッと閉じて、シンジは…
「女子なんて訳解んない→!」
と叫んでトウジ達の方向へと走り出した。
淡い恋心打ち砕かれ、傷付いたシンジ。
可哀相なシンちゃん
負けるなシンちゃん
綾波が特別なんだよ…多分(笑)でも、おそらく。どんな女子より「綾波、最強」だろうね。
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