Ⅲ ライバル

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当日まで何度かメールで打ち合せを行い、いざ行くという時に、トラブルの知らせが…。顧客担当は僕だったので僕が出向かないわけにはいかない。かくしてまた僕は一人遅れることなってしまった。 遅くなって店に着いてみると、彼女はメンバーの一人と親しげに会話して盛り上がっていた。頭をハンマーで殴られたような気がした。今日仕事のトラブルさえなければ、あの席で彼女と話していたのは僕だったかもしれないのだ。他のメンバーに聞くと、彼も彼女を気に入っており、そのために今回の呑み会を企画したらしい。 『あ、やっと終わったの?』彼女も僕が着いたことに気が付いたらしい。 『えぇ、トラブルを処理するのに少し時間がかかりましたが…。』 『お疲れさまでした。』彼女の一言で、僕は一瞬にして疲れを忘れ、暖かいものに包まれたような気がした。 そのあとは皆と同じように呑んで騒いで終わった。
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