Ⅵ 進展
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ふらふらはするものの、自力で歩けるので僕は時々車道に飛び出しそうになる彼女の手を引いて歩道に戻したり、脱いだ上着を持って彼女についていった。 ホテルの部屋の前まで連れて行った僕は、ようやくほっとひと安心した。彼女が部屋の中に入るのを見届けて帰ろうとしたそのとき、 『一人にしないで。』というか細い彼女の声を聞き逃しはしなかった。
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