ⅩⅣ 予想外の両親

2/4

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
転勤のため仕事の引継ぎに忙しく追われているころ、めったに電話してこないうちの親から携帯に電話が入った。用件は直接会ってしか話さないという。 (今仕事がメチャ忙しいし、彼女のご飯の支度もあるんだけどな。) しかし、押し切られる形で一度実家に帰ると約束した。 実家に着くと、おふくろとおやじが揃って悲痛な顔をしていた。僕にはまったく訳が分からなかった。重苦しい空気を破ってオヤジがやっと口を開いた。 『おまえ、今、離婚も成立していない女性と付き合って一緒に暮らしているそうだな。』 え?いったい、誰からそのことを…。 『おまえはその人とどうするつもりなんだ?』 おやじの顔をはっきり見据えて僕はいった。 『彼女と結婚するつもりです。』
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加