第3幕

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そこへバンッと勢いよくリビングの扉が開き、急いで帰って来たのかスーツを乱し額に汗を滲ませた男性が入ってきた。 「キューピッドが来たって本当か!?」 女性は男性へ駆け寄りぴょんぴょんとリズミカルにはねムーンを指さした。 「本当よ!!私もさっき見付けてビックリ!」 次いで男性同様に制服を乱し額に汗を滲ませた青年が入って来た。 「キューピッドにゃんきょっ…ヤベッ!噛んじった、にゃん子が来たって!?」 「えぇ!!学校なんか行ってる場合じゃないわ!!」 そしてムーンがもっとも会いたかった少年が入って来た。 「ムーン!!!」 ムーンは少年を見るや否や思い切り走り少年の胸へ飛び込んだ。 (満月っ!!!) 少年はムーンを抱き留め、その目には涙が滲んでいた。 「ムーン…ムーン!会いたかった!!」 その姿を見ていた3人は何処から出したのかハンカチを目に充ててうんうんと唸りながら感動の再会に浸っていた。 「「「良かった!良かった!!」」」
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