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ムーンと満月は顔を伏せきつく目をつぶった。
次に来る罵倒の数々に備えて。
『………』
「………」
……………あれ?
だが罵倒は何時になってもやってこない。
二人はゆっくり目を開き顔を上げた。
『「……?」』
そして女性はゆっくりと二人に近付くと優しく抱きしめて来た。
「……ママ?」
『……ママさん?』
「今まで辛かったよね?もう大丈夫、大丈夫よ………」
その言葉を聞いたムーンと満月は声をあげてママさんに泣き付いた。
ママさんは二人が落ち着くまで背中を撫で待って居てくれた。
『……もう、大丈夫』
「そう、良かったわ?これからは気兼ねなく接して頂戴ね?あなたは私達の大切な家族なんですから」
ムーンの胸には温かいものが沸き上がって来た。
この家族はなんて温かいのだろう
「それからね~♪」
ママさんは二人を離し無邪気な笑顔を向けた。
「私初めてムーンちゃんを見た時からどうにもムーンちゃんがただの猫ちゃんには見えなかったのよね~♪そうか!あぁ~~~!!!ムーンちゃんは天使の使いだったのね~!!だから人の言葉が話せたのね~!!!ロマンチック~~~♪」
「そうと決まったら嫁さん!明日はムーン君が天使の使いだったパーティーを開こう!!」
「そうだ!そうしようぜ!?お袋!」
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