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満月が飯塚夫妻に引き取られ約束1年が過ぎた。
新しい学校にも馴れ始め温かい家族に囲まれて満月は幸せだった。
だけど胸にはいつも穴が空いているようで、虚しさが満月を着いて廻った。
突然の引越しで離れ場慣れになってしまった友達の事がいつも気掛かりでしょうがなかった。
「満月君!ちょっと良いかしら?」
何時ものようにムーン達の元へ向かおうと準備をしていた満月だが、孤児院の院長に呼び止められた。
「はい、大丈夫ですけど」
満月は院長に連れられ客室へ連れていかれた。
客室へ着き扉を開けると二人の夫婦らしき人達が満月を待っていた。
「こちらは飯塚さんよ?今日からあなたの家族になる人達だから失礼のないようにね?」
余りにも急な話で満月は一瞬止まってしまった。
「えっ?家族って…」
院長の話によると、ムーン達と供に遊んで居た満月を見て大層気に入り、満月が此処の孤児だとしって家族に迎え入れたいと院長に相談したらしい。
「この方達と家族になる事はあなたにとってとっても幸せな事だと思うの、だから…いいわね?」
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