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満月を捜す旅に出たはいいが宛てがある訳もなくムーンは途方に暮れていた。
『満月……お前は何処に行ってしまったんだ…早く会いたい、会ってお前の笑顔が見たい…』
ムーンは今にも泣きだしそうな空を見上げた。
『お前もこの空を見ているのかな…』
満月を捜し始めてから2年の時が過ぎた。
関東、九州、北陸と捜し、北海道まで来たは良いが満月の情報は一向に入らなかった。
ムーンにも限界が出始め、諦めかけた時………
擦れ違った車の後部座席に満月は居た………
ムーンは自分の目を疑った………
あんなに必死に捜し続けて見付からなかった満月がこうもあっさりと見つかったのだ。
ムーンは必死に車を追い掛けた。
だけどムーンの疲れ切った脚では車に追いつける訳もなく、車はどんどん遠ざかり見えなくなってしまった。
『満月……満月~~!!!』
ムーンは車の消えた方へ叫んだ。
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