一通の手紙…

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「お~い 広夢~、聞いてるか~」 呼ばれていたことに気づいてふと我に返った。 「ん?あぁ剛か、なんか用?」 そこには俺の親友の武田剛(タケダツヨシ)がいた。 「やっぱり聞いてなかったんじゃねぇかよ だからあと一週間で夏休みだろ、だからお前の予定聞いてんだよ。」 [夏休みかぁ~考えてなかったなぁ、ま、俺はあのゲームに参加するからいいけどこいつに言ったら「連れてけ」とか言い出しそうだからなぁ] 「俺はずっとバイトだよ。 この休み中にガッツリ稼いどかねぇとな」 もちろんでまかせだし、普通のやつなら嘘だと見破りそうだが、剛の場合は人の話をすぐに鵜呑みにするから簡単にだませる。 「なんだよバイトなんかよ~ それじゃあ遊べねぇじゃんか~」 やっぱり信じた。 「悪りぃな 今度なんかおごってやるから勘弁してくれ」 [ここまで言えば平気だよな] と俺は思った。
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