セバスチャンX

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「セバスチャンX」は、主に吉祥寺で活動をしている、女性ボーカルの4ピースバンドである。 レーベルには所属しておらず、活動の幅もそんなには広くない。しかし、彼らの持つポップセンスは抜群だ。 ロックの持つ、「男くせぇ荒々しさ」を排し、代わりに、「可愛い女子の超わがままポップ」さをギュッと凝縮した、飛び切りのポップだ。 YUKIと椎名林檎を足して奥田民生で割ったような、伸びやかなボーカル、そして奥行きのある演奏が素晴らしい。 何よりも秀逸なのは、ボーカリスト、永原真夏さんによる歌詞。 独特の乙女チック、自分勝手さ、投げやりなテキトー感と刹那感、その中にある無意識的な信念と愛。 生半可な歌い手だと、ムカついてくるような内容ばかりなのだが、彼女が歌うと、妙な説得力があり、なんだかいっそ笑えて来てしまい、最終的にはホロッと来てしまうのだ。   メンバーを紹介。 ・ボーカリストの、永原真夏さん。全ての曲の作詞作曲を担当している。ルックスが死ぬほど可愛い。めんこい。テラカワユス。 ・キーボードの、工藤歩里さん(くどう ありり と読む)。なんと本名。たまにピアニカ担当。彼女のピアノはホントに聞き惚れてしまう。 ・ベースの、飯田裕さん。彼のベースは、ベースと思えない程に聞かせるベースラインを奏でる。 ・ドラムの沖山良太さん。左利きドラマーなので、セッティングが左右逆である。「間」の取り方が最高に気持ちいいドラムを叩く。   彼らが現在出している音源は7曲入りアルバム「LIFE VS LIFE」一枚。名曲「遺言」が収録されているので、是非、入手して聞いてみよう!   また、彼らの前身バンド「クラシックス」、永原さんと工藤さんのユニット「音沙汰」も超ポップで楽しい。マイスペースで音源が聴けるので、是非。   因みに、このバンド、ある筋からは非常に有名なのだが、今回は敢えてそれに関して触れないでみた。 何故なら、それとは無関係に、セバスチャンXは素晴らしいバンドだからである。   ただ、その辺の繋がりを知ってると、アルバム収録の「高速眼鏡図鑑」がとても楽しく聴けたりする。あと、「サンキューな!ハハハ」とか。
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