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「あ、こんにちわ。 えっと…お邪魔します。」 最初の出会いは暖かい冬の時。 私の家の玄関で。 弟の蒼(アオ)の後に入ってきて 軽く頭を下げる君を見て。 最初の印象。 『しっかりした子。』 「あ、和成君。 いらっしゃい。」 「お邪魔してます。」 あれから春になり、私、 荻原 沙季は大学二年生。 弟の荻原 蒼と、蒼の友達の 吉田 和成君は高校二年生に なった。 「姉ちゃん…何、じろじろ 見てんの?」 「いや、蒼も和成君もまだ 若いなーって思って。」 「あぁ、姉ちゃん、もう二十歳か。 …うわっ、おばさんー!」 蒼の言葉に和成君は、 こらっ、と軽くしかりつける。 「沙季さん、まだ若いですよ。 てか三歳しか変わんないし。」 和成君はとても、いい子だ。 .
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