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ーー…目を開くと、そこは廃墟だった。
どうやら自分は、その廃墟を上から見下ろしているらしい。
(…この光景、どこかで…?)
首を傾げていると、ふと、小さな白い物体が目に入った。
それは、病院の入院患者が着るような白い服を身にまとっていて、服の袖口から見える腕や、足、頭に包帯を巻いていた。
包帯は、ところどころ血が滲んで、赤黒く染まっていた。
近づいてみると、それは、5~6歳位の幼い少年であった…
肩にかかるほどの艶やかな黒髪、そして、血のような赤い瞳ー…
その少年を見て、僕は、ああ、そうか…、と思った。
僕は、この少年を、知っている。
なぜなら、彼は、
ムカシ ノ ボク ダッタカラ…ー
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