第一夢 ー少年のサガシモノー

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年は15、6歳だろうか。 黒くも見える灰色の髪が風に靡(なび)いて煌めいている。 そして、前髪の隙間から覗く瞳は蒼く、海の底のように、深い。 その蒼い瞳に、ボクが映る。 瞳に映ったボクの姿は、あまりにも小さくて、そして、儚くて… その姿は今にも、風に溶けて消えてしまいそうだった。 一瞬『ボク』と『少年』の視線が交わる。 しかし、それは本当に一瞬だった。
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