Waltz=Ⅰ

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【Ⅶ】 ―ドォォン… (落ちた…、近いな) 暗闇を消し去る一瞬の光の後、数秒も空けずに鳴るまるで大砲の発射音。 音の前の光と雨音さえなければ、職業柄、どこかで戦闘が始まったのでは無いかと思ってしまう。 聞き慣れた音。 けれど、決して好きにはなれない。 倫理も道徳も何もなく、ただ意志もなく壊し続ける兵器。 一体、兵器に罪があるのか、それを使う人間に罪があるのか、将又兵器を造った人間に罪があるのか。 けれど、 (罪、とは何だ) 兵器を造りだした事か。 人間を殺した事か。 意志が無い事か。 道徳を無視した事か。 罪悪感が無い事か。 生きている、事か。 罪が何か判らないのに、人間は神に懺悔する。 その奥に隠れた濁った感情を隠し、人間と切っても切り離せない神の前に跪く。 何の罪を持って神に祈る。 それで罪は消えるのか。 それで赦しを得られるのか。 生み出した神に背き。 死にたいと願い。 罪が何であるかすら判らない俺に、懺悔も、赦しも、あるのだろうか。 <罪、それを> <理解しない事が> <一番の罪> †
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