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俺の口は話をしたがったがなんとか押さえ込んだ。
俺は返事を保留するように若い刑事の顔をぼんやりと見た。
「崎田は死んだ。武田君は何も怖がらなくていい。我々は夏合宿中に何があったのかを知りたいんだ」
崎田が死んだ?
あんた何バカな事をいっているんだ。
崎田にとって、肉体なんてたいした意味を持たない。
あんた崎田を知らないな。
「参加した十二人のうち、生き残ったのは生ゴミと一緒に捨てられた君だけだ。そもそもミランダ研究会というのは、何なんだ?全国津々浦々の大学に支部があり、超能力班や瞑想班、占い班等々細かな班に分かれている。ぜひ教えてほしい」
崎田の気配は感じない。
たぶん俺がミランダ研究会に関して何かを話したら、崎田は感じ取って有形であれ無形であれ、奴なら傍まで来るだろう。
若い刑事が口の臭いが分かるまで顔を俺に近づける。
歯ぐらいちゃんと磨けよ。
「武田君。怖がる必要は一切ない。君の身柄や生命は我々が保証する。二十四時間警備だ」
信用出来るかよ。
どうせ俺が口を割った時点で、俺の命なんて屁とも思ってないんだろう?
「なんだか不信感が積み重なった目をしてるね。返事くらいしてくれてもいいんじゃないか?」
目で返事してるじゃねえか。
年寄りの癖してこんなことも分からねえのか。
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