プロローグ

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2011年2月13日午後8時16分 千葉県柏市内賃貸アパート 鈴原優司3等陸佐 鈴原は誰もいない自室に入った。 鈴原 「………」 鈴原はバックを玄関に置くと、電気をつけた。 鈴原 「!」 なにかに気付いた。 梶 「わっ!!」 鈴原 「どわっ!」 梶がいきなり飛び出して来た。 梶 「……。無理にリアクションしなくていいんですよ…」 鈴原 「…なにもしないよりマシだろ……」 鈴原はコートをかけた。 鈴原 「コタツ入れよ。寒いだろ」 梶 「ハイ」 テーブルにはスーパーの袋に入ったごちそうがある。 鈴原 「…あのさ、梶。敬語じゃ無くていいよ。基地じゃないんだしさ。誰も文句言わないよ」 梶 「……。うん。わかった」 鈴原はキッチンに立った。 鈴原 「そういえば、どうしたんだ?」 梶 「ああ。あのね、明日は輸送で習志野を離れるから……」 鈴原 「それで?」 梶 「明日は…なんの日?」 鈴原 「う~ん……」 (明日は2月14日。オレの誕生日ではないし梶のでも…) 梶 「もしかして……わかんない?」 鈴原 「……。バレンタインか」 梶 「そう!で…明日はいないから今日渡そうと思って」 梶が水色の箱を取り出した。 梶 「ハイこれ。あげる」 鈴原が箱を開けると、6つのハート型のチョコレートが入っていた。 鈴原 「スゴい!ありがとう。嬉しいよ」 鈴原は1つ口に運んだ。 鈴原 「すごくおいしい。コーヒーでいいか?」 鈴原が戸棚に手を伸ばした。 梶 「ダメ!」 鈴原 「え」 梶 「せっかくだからアルコールアルコール!」 テーブルの上に大量のチューハイが並んだ。 鈴原 (うっ!なんて量だ……) 鈴原はコタツに入った。 プシュ! 梶 「カンパーイ」 鈴原 「乾杯!」
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