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「ならさ、みんなで日本に来ない?」
「日本……ですか?」
隆二の提案にミーシャは悩むような仕草を見せる。
「そ、日本にじいちゃんの家があるんだ。それで俺休暇中そっちに居ようと思うんだけど……みんなもどう?」
「あ!はいはーい!俺行く!行きます!」
いの一番にシュガが食い付き、賛同の意を表す。
それに隆二は笑って応えた。
「あ、賛成!あたしもね」
「私も……行きます」
「日本、行った事がないので興味がありますわね」
シャノンやロリス、カナンもだ。
「リデルはどうする?バイトなら無理にとは行かないけど」
隆二が控え目に尋ねるとリデルは頭を振った。
「あたしも行くよ。行くまではバイトも入れるけど、じいさんにも休みは必要だからね。休暇入れるように言っとくよ」
「‘麦わらぼうし’か。今度遊びに行こうかな」
懐かしむように言う隆二にリデルは、
「うん、いつでも来な。きっちり定価で提供するよ」
とふざけながら笑った。
隆二もそれで苦笑で返す。
「私も行きます」
隆二の隣に立ったミーシャが微笑む。
「リュージさんの育った所、興味ありますから」
「何もない所だよ?」
「それでも見てみたいんですよ」
両手を後ろで組んで隆二を見るミーシャに隆二は、
「幻滅しないでくれよ?」
と、空笑いをしてミーシャと向き合った。
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