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「総司、華さんと知り合いなのか。」
いつの間にか土方がいる
「あれ?土方さんとお華さんは知り合いなのですか?」
沖田が土方とワタシの顔を交互に見る
「ちょっとな。」
「ちょっとってなんですか!…良順先生の使いって土方さんにだったんですね。お華さん。」
「えぇ。まぁ。」
ワタシは曖昧に相槌をうった
「総司が知り合いだったなんて意外だな。ちょうどいい、良順の所まで送ってやってくれ。」
「いいですよ。じゃあ行きましょうか。お華さん。」
沖田と屯所をでた
沖田と二人で歩くのは初めてだ
本当はもっと嬉しいはずなのに、あまり喜べないワタシがいた
元気のないワタシに気を使ってか、沖田は話続けている
「…………ね、お華さん。お華さん?聞いてくれてますか?……お華さん!」
沖田の声に我に返る
「はい!?なんでしょう?沖田さん。」
慌て聞き返す
「どうしたんですか?具合が悪いのですか?無理はしないでください。」
沖田はいつもと変わらず優しかった
「すみません…」
「謝らなくていいんです。」
「沖田さんは優しいですね。ちょっと話を聞いていただけますか?」
「私でよければいくらでも聞きますよ。ちょっと茶屋に入りましょうか。」
ワタシ達は近くの茶屋に入った
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