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「あぁ……おはよぉ」
朝の透はとてもテンションが低い。
彼の前髪は少しだけ目に掛かっており、耳はほとんど隠れている。顔は割りと整ってはいるが、特別イケメンというわけではない。背は170弱あって細身、美亜と並んで歩くと身長差がよく目立つ。鍛えてないためかあまり力はない。
「ご主人様、早く用意しないと遅刻しちゃいますよ」
「……あと何分だ?」
何分とは遅刻までのことだ。
「大体……あと20分ですね」
「何ー!時間ねーじゃん、やべー」
学校までは自転車だ。普通に漕いで10分かかる。
つまりは10分で用意を完了させなければならないという訳だ。
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