プロローグ

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「で、そのガルスバラス火山のとあるエリアに、雄火竜リオレウスが住み着いてしまってね。今まで《密林》や《森丘》でしか目撃されていなかったリオレウスが何故(火山)に現れたかはわからない。でも、現に火山を通るルートを使う商隊が襲われていて、今、この村の希少鉱物資源が品薄になっているんだ。是非討伐に行ってくれないだろうか」 「種類は?――通常ですか?」「ああ。通常種だが、馬鹿強い。ギルドの区分では『G級』に分類されている」  ギルドでは、そのモンスターの強さを『簡単』『普通(主に村長が管理するクエストに出現)』『下位(「普通」よりは強い)』『上位』『G級』の5つに分類されている。ジークが最近戦っている強さは『上位』から『G級』の一部までだが、ただでさえ『上位』でも手こずるリオレウス。『G級』では戦ったことがなかった。  ジークは、暫く考えた。今の『上位』の防具では、『G級』のクエストは厳しい。しかし、いつもお世話になっていた村長の依頼を断るのは、できなかった。 「分かりました。クリアできるかは分かりませんが、やってみます」
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