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「なんで私達が振り回されなきゃいけないわけ。」
少し声のトーンを落としてもらいたい。
「だいたい離婚するなら初めから結婚しなきゃいいのよ。」
あの二人が結婚してなければ今の俺達はここに居ないわけだが。
「お兄ちゃんも何とか言ってやれば良かったのよ」
「・・・。」
この類の話を聞かされるのはこれが初めてではない。
このまま相手にしていても無限に続くだけだと解っていた俺は瞳と耳を閉じ五感の内の二つを完全にシャットダウンして、そのうちに「安らかな」とは言い難い眠りについた。
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