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体育が終わり、昼休みになった。体育は男女で分かれていた。
そんな事よりも、僕達は授業に遅れ、みっちりしぼられた。
そのせいで僕達のいがみ合いはしばらく続いた。
しかし、それは笑いに変わった。
なんだかんだ言っても悠真とは仲が良かった。久しぶりの再開で気持ちが高揚する。
食堂にはいくつもの白い机が並び、人々で賑わっていた。
悠真と僕は、既に昼食を食べ終わっていたが、長々と雑談に花を咲かせていた。
すると、話題はピンク色の物に移り変わっていった。
恋バナである。
「なあ、流。俺が誰と付き合ってるか知ってるか?」
何を今更。と言おうとして止めた。
嫌な予感がする。根拠はない。心臓の動きが急速に弱まり、まるで喉に何かが詰まったように息が苦しくなる。
体がこの話はやばいと拒否反応を示している。
懐かしくも苦しい感じがした。この話は続けてはいけないと。
でも、無視した。
「新井 真野だろ?」
早口にそう言った。
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