36801人が本棚に入れています
本棚に追加
中には短い黒髪をした30代前半くらいの男がいた。
しかし俺はその瞬間、時間が止まったように感じた。あの髪…あの声…間違いない。
「お・・・親・・・父?」
「?・・・!?!?お前、光輝か!?。」
そう、ギルドマスターは行方不明になっていた筈の、俺の父親の月影修二(ツキカゲ シュウジ)だった。
「お、親父~!!」
俺は修二に向かって走り出した。
「光輝~!!」
修二はスマイルMAXで腕を広げて待ち構えた。
「光輝~!父さん、会いたかったぶりねすっ!!」
しかし修二が抱き着く前に俺のドロップキックが見事、顔面にめり込んだ。
「おい!クソ親父!なんでこんな所にいる!!」
「だって父さんと、母さんは元々セレティア出身だったし・・・。」
「ならなぜ俺を捨てて行った!?」
「捨てたんじゃない!!ただ・・・お前には普通の人生を歩んで欲しかったんだ。」
「それでも俺は、父さん、母さんと一緒に居たかった・・・。」
そう言うと俺は悲しい顔をして俯く。
「・・・・・・・・・スマン・・・。」
「もういいよ・・・。それより母さんは?」
「ああ、早苗(サナエ)は長期任務で今いないんだ。」
「そっか。で、父さん俺はこれからどうしたらいいんだ?」
「お前にはこれから属性検査と魔力測定をしてもらう。そして、ラジエル魔法学園に入学してもらう。」
最初のコメントを投稿しよう!