36801人が本棚に入れています
本棚に追加
AM7時
ピピピピピピピ!
「う、う~ん…」
朝7時、目覚ましの音で目を醒ました俺はベッドの中から手を延ばし、目覚ましを止めた。
おっと、自己紹介がまだだったね。俺の名前は月影 光輝【ツキカゲ コウキ】、別にハーフって訳じゃないけど何故か銀色の髪をした青年だ。
ベッドから起き上がった俺は眠たい目を擦りながら、朝食を作る為にノソノソと台所へと向かう。
ちなみに俺に両親は居ない。…いや、いなくなったと言った方が正しいかな。
俺がまだ小さい頃、父は会社で、母は自宅で忽然と姿を消した。誘拐事件かと思われたが、何一つ証拠が無いため事件の真相がわかる事は無かった。
その後、俺は親戚の家に引き取られる事になったが、親戚も嫌々だったらしく、あちこちをたらい回しにされた。中には暴力を振るう奴もいた。
そういった事が多々あり、とうとう俺は中学の時に親戚の家を飛び出し、この家族で過ごした家に戻った。親戚から連絡は無い、いい厄介払いが出来たと思っているのだろう。
…おっと、もうこんな時間か。さて、高校に行くか。
俺は鞄を持ち、戸締まりの確認をして、家を後にした。
最初のコメントを投稿しよう!