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「そういえば、さっき何で泣いてたんだ?」
俺は、ふと尋ねた。するとラフィーの笑顔が消え、その目には涙が溜まった。
…俺、地雷踏んだ?
ラフィーはその涙の溜まった眼を俺に向け、静かに口を開いた。
「私……
処刑されるんです…」
「……は?」
処刑…信じられない話だが、ラフィーが嘘を言っているとは思えない。
「なんでだよ…!」
普通会って間もない奴の為に怒りを感じる事は無いが、この時の俺は強い怒りを感じていた。
「それは、私が堕天使だからです…」
ラフィーが翼を見つめながら、悲しそうに言う。
「堕天使堕天使って意味がわからな……!?うわ!?」
話を詳しく聞こうとしたが、俺は自分の体が透けてきているのに気付いた。
チッ!まだ消える訳にはいかねぇ…!!
「おい、ラフィー!
待ってろ!
俺が助けに行くから…
だから待ってろ!!
絶対…絶対助けるから…
それまで死ぬんじゃねぇぞ!!」
俺の言葉にラフィーは呆けていたが、消える直前…ラフィーは笑顔だった――。
「待ってます……光輝さん…」
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