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「フゥーッ……。」
俺は小さな窓から月明かりに照らされるいつもの居房に戻ると壁にもたれかかるように座り、ホッとしたように息をはいた。
俺の名前は劉雛龍〈リュウ・スウロン〉。
俺は物心ついた時からずっとここにいる。
理由は詳しくはわからない。
新入りの奴らの共通点は親が特殊な能力が使えて、なおかつ、犯罪を起こしてるから、おそらく俺もそうなんだろう。
あっ、言っとくがこの部屋は独房ではないから、部屋の住人は俺以外にあと五人いる。
「あー、疲れた……。」
そう言って、俺の隣に座ったのは、アレックス・ゴンザレス。
こんな状況でもあるにかかわらず、部屋では一番明るい性格だ。それに何かと気が合う。
部屋に帰ってきて、早々にベットに潜り込んだのが、えーっと、確かアルマディンって言う奴だっけ?
結構無口なせいか、部屋の住人の中で一番話したことがないから詳しいことは知らない。
ただ、名前がアルマディンってことが唯一知ってることか。
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