人魚姫

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そう低い声で家来をたしなめたのは 颯爽と馬車の横から現れたシルヴァ大臣でした。 『か弱い女性になんてことをするのだ。 王様がお怒りになられているぞ。』 そう大臣が家来に言うと、家来は顔を真っ青にさせ 『も…申し訳ありません!』 と言うと一目瞭然に馬車の先頭列へ戻りました。 そして、エリーは慌ててシルヴァ大臣に 『ありがとうございました。』 と頭を下げました。 するとシルヴァ大臣は優しく 『お嬢さん大丈夫ですか? 私の部下がすみませんでした。 私はシルヴァと申しますので何かあったら宮殿へお越しください。 では。』 爽やかにそうエリーに言うと 馬車の横列へ戻って行きました。 『シルヴァ…様』 と頬を薔薇色に染めてその様子をジッとエリーは馬車が去るまで見つめていました。 一方 街を後にしたシルヴァは 『『美しい女性だったな。 しかし、名前を尋ねるのを忘れてしまった。 またあの女性と会えないだろうか…』』
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