人魚姫

19/52
前へ
/111ページ
次へ
草の生い茂るところにやっと隠れたエリーは 『なぜ私が追われているの?』 慣れない足で走ったせいでエリーは肩を上下させながら、ハァハァと苦しそうに呼吸をしていました。 しばらくして 誰かが近づいてきました。 エリーは身を低くして隠れました。 するとこんな会話が聞こえてきました。 『シルヴァ様、申し訳ありません。 あの女性を取り逃がしてしまいました。』 『『シルヴァ様!!??』』 恐る恐る顔を上げると、そこにはひとりの家来とシルヴァがいました。 『そうか。続けて探せ。 王様の命令だ。』 青ざめた家来は 『はいっ!!』 と言って立ち去りました。 シルヴァの姿を食い入るように見つめていたエリー ところがそんなエリーに猫が近づいてきて、エリーの手をペロリと舐めました。 驚いたエリーは 『きゃーー!!』 と叫んでしまいました。 その瞬間 『誰だ!!』 シルヴァが剣を抜きエリーのいる茂みに近づいてきました。 『『あぁ、どうしよう…』』
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

960人が本棚に入れています
本棚に追加