人魚姫

24/52
前へ
/111ページ
次へ
王様の思わぬ発言と口付けに動揺し青ざめたエリーは信じられない顔で 『王様… なにをおっしゃっているのですか? 冗談…』 王様は冷ややかに笑い 『私は大いに真面目だ。 君を手放すつもりはないよ。 人魚姫…』 エリーは驚き 『わ…私は人間です。 ご覧の通り二本足がございますでしょう?』 エリーは無理やりおどけたように王様に言いました。 『たしかに夕日が沈むまでは人間だな。 しかし、日が沈んでしまえば人間でなくなるのだろう?』 勝ち誇った顔の王様がエリーを見つめていました。 『王様それをどっ… う゛っ!!』 エリーが苦しんだ瞬間 外はもう完全に夕日が沈もうとしているときでした。 『さぁ人魚になるのだ。 一生可愛がってやる。 私の愛玩物としてな!!』 人魚に戻り行くエリー それを見て笑い声を上げる王様 その光景はまるで 地獄のよう…。 .
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

960人が本棚に入れています
本棚に追加