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エリーは冷たい床の上で苦しそうにはあはあと息をしていました。
『水…
水がほしい……。』
その時
『はっ
やはり人魚だな。
陸の上では苦しいだろう?』
声がする方へ顔をあげるとそこには冷笑した王様がいました。
エリーは喘ぎながら
『王様…
お願いです。
ここから出して下さい…。
水を…』
『ならば我を永久に愛すると誓え』
『えっ?』
エリーは驚いた顔で王様を見ました。
『それが出来ないのなら
死ぬまでそこにいるがよい
生きるか死ぬか
私には関係のないことだ。』
エリーにはもう拒否権はありませんでした。
こうしているうちにも鱗は乾き、のどが渇いてきていました。
エリーは一瞬シルヴァの笑顔を思い出しました。
そして覚悟を決め
『私は…
王様を永久に愛すると誓います。』
そう死の誓いを…
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