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「あの、さ・・・水谷」
「ん~?なあに、栄口」
名前を呼べば嬉しそうに俺を見る。
いつもの、どこか抜けた感じのへらりとした笑顔。
「俺が泣いたら、ずっと一緒だって、言ってくれるじゃん?」
「うん、俺と栄口はずーっと・・・ずうーっと一緒だよ!」
「・・・・・・へぇ」
「・・・?栄口?」
ずっと一緒かあ。
ほんとかな?
ほんとの、ほんとにずっと一緒かな?
だって俺の母さんだってずっと一緒だって言ってくれたよ?でも結局置いてかれちゃった。
ねえほんとうにずっといっしょなの?
「栄口ってば、どうしたの」
「え?どうもしてないよ」
「うそだあ。だったら、なんでそんなもの持ってるのさ」
「あぁ、これ?気にしないで、ずっといっしょだから」
「栄口?」
だってね、俺信じられないんだ。水谷とずっと一緒にいられるなんて。
それなら今すぐ一緒に死んじゃってさあ
そしたらもう一生そばにいられるんだよ?それって根拠のない口約束よりいいとおもわない?
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