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僕は、あくまで僕だけが悪かったのではないということを説明するつもりだったけど、君嶋先生の、鋭い視線に怖じけづき…これでもかというほどに頭を深く下げ、謝ることしかできなかった。
…で、僕が大声を上げ、あんな失態を犯してしまった、事の大本はというと……
一緒に体育館に残されてはいるものの、さも「俺は無関係だ」と言っているかのように、悪びれる様子もなく、式の最中と同じように並べられたままのパイプ椅子に悠々座って、足まで組んでいる。
…いったい、どういう神経をしているんだか…。僕には到底できない。し、極力これからコイツとは関わりたくもない。
「間宮君、でしたよね。とりあえず頭を上げてください。」
視界の端でアイツのことを確認していると頭上から言葉が降ってくる。
「今回は相手の方が寛大なお心の持ち主だったから、たまたま許していただけましたが…普通なら君の進退…或いはこの学園をも巻き込む大変な事態だったんです、自分のしたことは分かりますよね?」
先生に言われ上げた顔を再び俯け、はいと小さく答えこれから与えられるであろう罰に怯えながら首をいっそう縮こめた。
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