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「…って、気付いてねぇのかよ」
僕の不自然な間に、何故か少しだけいらついたように言葉を吐き出す。
気付くも何も、僕は自分の言ってしまったことに焦りを感じて、どうしようって思って……あれ…?
不安に、なった…のかな。
だけど、さっきまでへらへらしていたような人間に、そこまで分かるはずがない。
きっと、
あてずっぽうなんだ。
「…そんな訳無いだろっ。適当なこと言うなよ!今度は泣き虫だ、とか言って僕をからかう気?」
「は?ちが」
「すみません先生、僕もう戻ってもいいですか?」
「…え?あ、はい。ただし明日から2週間の私の仕事のお手伝いと、分担清掃が開始されるまでの教室の掃除はくれぐれも忘れないでくださいね。」
君嶋先生の言葉を聞き「はい」とだけ小さく返事をし、軽い会釈をしてその場を後にした。
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