最初の違和感

5/7
前へ
/117ページ
次へ
外の空気に当たってると、いきなり内野くんの声、「どこかで会ってるよね?」私は思わず「アゼロンかなぁ?私、お芝居が好きで、よく行くから。」と答えてしまった…。 「そうかぁ、お芝居、好きなの?今度、見ない?…そう、みんなでさ。」 えっ?こいつ、だまされた? 「どんな芝居が好きなの?」えっ?話を進めてる…。 「分かるの?」ちょっと戸惑いつつも、嬉しい。 「俺、運転手してるから、健康ランドとか泊まると、やってる時代劇だろ?」 …ご名答! 「…眠狂四郎が好きなの…」 「へぇ。みんなで見に行こう!」津田さんを誘うのに、みんなをダシにしたいんだw。 「うん…」どうしよう、この展開? いいや、ごまかそう。 「中に戻ろう!」と内野くんを促した…。 津田さんのこと、私の素性、バレなきゃいいなと祈りつつ…。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

382人が本棚に入れています
本棚に追加