最初の違和感

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次の日は、早速「ひろちゃん(内野くんのこと)と、なに話してたの?」と津田さんがうるさい。 「みんなで芝居を見ようかって、話ですよ。」 「本当に?」何、疑ってんだ? 「それに、私、あの二人のこと、知ってるんですよ。」 「えっ?知り合い?」従兄弟の友達です。 「色々、しゃべっちゃったの?」 「いいえ。どこかで会ったことあるって言われたから、咄嗟にアゼロンって言いました。そしたら、みんなで芝居を見ようかってはなしになって…。」 「ふうん、行こうよ。役者に会ってみたいし。」 あなたみたいな人、誰の迷惑になるか分からないから、本命には、連れていかん! 「じゃあ、行きましょう。」 誰が連れて行くか! 私の心は早くも歪み始めた…。
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