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―――*―――
『おかえりー。』
玄武とTRIPの大人の皆さんが温かく出迎えてくれる。
「隊長ー、結宇が変なモン買ってきたよ。」
心がさっそく隊長に暴露する。
「……何コレ?田中さん?」
集まってきた隊長と雛さんが怪訝そうな顔をする。
「何、売ってたのコレ?」
雛さんが【田中さん】を手に取り聞く。
「はい。飲みます?」
そう僕が答える。
「いや、まず結宇君飲んで。」
そう来ましたか……。
いつのまにか、全員集まってきている。
僕は大人達の(プラス子供もいる)、早く飲めオーラに勝てずおそるおそるキャップを外した。
『―ゴクッ。』
ん??何コレ。
『どぉ???』
静まりかえるホール。
大人達の真剣な眼差し。
子供達の好奇の眼差し。
「よく、わかんないっス。パス。」
ペットボトルを葵に渡す。
本当によくわからない味。オレンジジュースとカルピスとスポーツ飲料とミルクティを混ぜた味?
「ん……何だろう。はい」
葵からミズキへ、ミズキから心へパスがいき、ここにいる皆さんに、【田中さんの涙】は渡っていく。
飲んだ後の皆さんの表情というと、人それぞれ。
「コンビニって変な飲み物売ってるねぇ。」
雛さんが苦笑いをして口を拭いた。
『おいしいッ♪』
ね、おいしいね。
って、おいしいっ!?
皆さんの注目の的となっているのは、ちっちゃい子供たち。
玄武の5才と4才の兄弟と、TRIPの5・6才の女の子が2人。
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