死者の特権

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俺はたった今殺された。 親友だと信じてたあいつに。 油断してた隙に、思い切り鈍器で頭を殴られたみたいだ。 突然の出来事に思考がついて行かず、視界が真っ暗になった瞬間、自分の死体が目に入った。 ああ、俺は死んだのか……。 死んだと言うのに、俺は何故か少し落ち着いていた、これは死者の特権なのかな? それとも状況を信じたく無いだけか……。 俺を殺したあいつは、ミステリー小説にあるような見事なトリックで警察の捜査を煙に巻いた。  一つ小説と違うのは、名探偵がいないと言う事だ。  何日かあいつを眺めていたが、事件とは無関係を演じ、まんまと罪を逃れた。  ここまでは計画通りだろう、しかしあいつの目的はなんだ? 疑問に思い、さらに数日あいつを眺めて、やっと理由が分かった。あいつは俺の彼女が狙いだったんだ。 それを悟った瞬間、まばゆい光と共に、目の前に神の使いと名乗る奴が現れた。
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