こんなの日常茶飯事

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  「うぉーい。由ー希っ。いつまで怒ってんだよ」    只今、登校中。    秋人の声を無視して、由希はスタスタと先を歩く。  諦めた訳じゃないが、秋人はそんな由希の後ろを、付かず離れずの距離を保って歩く。    こんな時、秋人は思うのだ。    恋人の地位はまだまだ遠い。  幼なじみの距離はまだまだある。と。    気を取り直して、また由希に声をかけようと秋人が口を開いた時、タイミングが良いのか悪いのか、秋人の後ろから由希を呼ぶ大きな甲高い声がした。   「由希ーっ。おっはよー!」    その声に由希が反応して、振り返る。   「麻美! おはよ」    朝からまだ一度も見ていない、天使のように可愛らしい笑顔を、例え女だろうと自分以外の人に向けられて、秋人はムッとした。  
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