51人が本棚に入れています
本棚に追加
私、真神 都(まがみ みやこ)は、父から「M」の名を受け継いで、殺し屋として仕事をしている。
真神の家系は代々殺し屋で、自分の子供が15歳になったら親は引退し、子供に「M」の名を譲るのがしきたりである。
私と2歳違いの弟の雅(みやび)が継げば良かったのに、ちょうど私が15歳のとき、お父さんがケガしてしまい引退せざるをえなくなってしまった。
嫌々ながら女の私が殺し屋をやることに…
殺し屋を引退したお父さんは探偵をやってる。
まぁ殺し屋のときも、表向きの職業は探偵ってことにしてたしね。
初めて仕事を終えた後の丸2日間は、ご飯が喉を通らなかったし、夜も眠れなかった。
眠れるようになっても、しばらくは悪夢にうなされた…
最近はやっと平気になってきた。
でも仕事終わった当日は、やっぱり食べられないし眠れない。
だけど、そのうち慣れてしまうんじゃないか…って不安になる。
殺し屋ってことは家族以外にバレてはいけない。
当たり前なんだけどね…
もしもバレたら消さなければならなくなる…その人間を…
バレても殺さなくていいのは婚約者だけ。婚約者はいずれ家族になるからいいみたい。
消さなければいけないっていう掟があるから、私は友達を作りたくないし、恋人も作りたくない。
最初のコメントを投稿しよう!