私の仕事

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私、真神 都(まがみ みやこ)は、父から「M」の名を受け継いで、殺し屋として仕事をしている。 真神の家系は代々殺し屋で、自分の子供が15歳になったら親は引退し、子供に「M」の名を譲るのがしきたりである。 私と2歳違いの弟の雅(みやび)が継げば良かったのに、ちょうど私が15歳のとき、お父さんがケガしてしまい引退せざるをえなくなってしまった。 嫌々ながら女の私が殺し屋をやることに… 殺し屋を引退したお父さんは探偵をやってる。 まぁ殺し屋のときも、表向きの職業は探偵ってことにしてたしね。 初めて仕事を終えた後の丸2日間は、ご飯が喉を通らなかったし、夜も眠れなかった。 眠れるようになっても、しばらくは悪夢にうなされた… 最近はやっと平気になってきた。 でも仕事終わった当日は、やっぱり食べられないし眠れない。 だけど、そのうち慣れてしまうんじゃないか…って不安になる。 殺し屋ってことは家族以外にバレてはいけない。 当たり前なんだけどね… もしもバレたら消さなければならなくなる…その人間を… バレても殺さなくていいのは婚約者だけ。婚約者はいずれ家族になるからいいみたい。 消さなければいけないっていう掟があるから、私は友達を作りたくないし、恋人も作りたくない。
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