だんな

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「…だいじょうぶなのだな?」 「うん」 「それがしのせいでもないのだな?!」 「そうだよ」 まったく、あんたにはまいったよ。 「………だんな、とりあえずなみだふこうね」 「うむ!」 ぽけっとにはいってたはんかちをだしながら、めのまえのこどものあたまをなでる。 だんなはぱぁっとわらって、それからずいぶんして、おれのよびかたがかわったことにきづいた。 「…………だんな?」 「そう、だんな」 「それがしはゆきむらでござる」 「そうだね」 「…………だんな?」 「そう、だんな」 おんなじせりふをくりかえす。 「このまえみたてれびでね、じゅうしゃがしゅじんのことをそうよんでたから」 「じゅ…?しゅ……??…………それがしがその、“しゅじん”なのか?」 「そう。で、おれさまがじゅうしゃ」 おれはにっこりわらって、だんなにいった。 「ずっとあんたについててあげるよ」 あんたのこもりをつとめれるのは、おれさまだけだろうから。 ■□■□■□■□ 某軍神のごとく平仮名ばっかり(笑) 非常に読みにくくてすみません……orz 現代で佐助が幸村のことを「旦那」って呼ぶのは不自然なので、理由付け。 “俺様”なんて一人称も、その従者の影響ということで。 しかしテレビの主従、戦国真田主従っぽくなりすぎた……。
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