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好奇心。
つまりは、そういうことだ。
【お年頃】
元服なんてまだまだ遠く。
話に聞くだけでは、われは物足りぬ。
逆に好奇心を煽るだけ。
そんな折、われはとある少女と出会った。
それはそれは美しい少女。
父上が同盟を結んだ国の城主の子ども。
名前を弥三郎。
「弥三郎」
「なんです?松寿丸さま」
「接吻に興味はないか」
「接吻?………ああ、口吸いのことですか?」
「そうだ」
はっきりと頷くと、弥三郎は少しうつむいた後、穏やかな笑みを見せた。
「ありまする」
「試してみないか」
「面白そうですね」
そろそろとお互い近付いて、
肩が触れ合う位置で、そっと目を閉じる。
遠くでは、父上達の話し声―――
触れ合うだけの初めての接吻。
これはただの、好奇心。
年頃故の、ただの好奇心だ。
■□■□■□■□
弥三郎はうつむいた時、チャーンス!とか思いました。
会話唐突すぎた……orz
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