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とまあこんなところだ。
ウソ臭い?
俺は信じてもらうために話したワケじゃないし、信じてもらった試しもないから、その判断は各自に任せる。
空を見上げる。
やっぱり今日は、忘れもしない十年前と同じ空。
「いってきまーす」
一昨年に爺さんが逝ってしまい、今では自分一人だけになった家を出る。
誰も「いってらっしゃい」なんて言わないが、その、何ていうかノリか何かだ。
誰だって言うだろう?一人暮らしなのに「ただいま~」とか。
──Dear 蒼
俺はアナタに言われたような素敵な男の子になれたでしょうか。
今までずっと魔法を使えないかと試してきても一度も使えなかったので、まだなれていないのかもしれません。
できることなら早く会いたいと思っています。
くしくも昔の夢を見た日に、昔の夢と同じ空。
コイツは運命的なアレがあるかもしれないな。
「って、考えすぎか」
なんて考えを持った自分に突っ込みを入れてやる。
しかし、あの夢を見たせいか、自然と学校へ向かう足は速くなった。
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