プロローグ

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今日も気だるいまま、学校へと向かう。 ド田舎のこの町は、例外なく過疎化による人口減少に晒されている。 「だぁ~!さみぃ!もう4月だってのに、何でこんなに寒いんだ!?」 吐く息はまだ白く、マフラーも欠かせない。 俺、『白石 彰(しらいし あきら)』は答えが返ってくるはずの無いことを叫んでいた。 「なぁ~に朝から独り言喋ってんだよ!?この北国が寒いのは今に始まった事じゃねぇだろ?」 「…お前が返事したから独り言ではない。」 後ろから声をかけてきたのは、幼なじみで親友の『南 智一(みなみ ともかず)』。 何かとお調子者なんだが、雑学だけは頭に入っている。 頼りになるかならないかは微妙だが、信用はしている。
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