1章

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私は薬局に行き、包帯を買った。 他にもトランクス、男物の服など必要なものを買った。 買い物を終えた私は家に戻り鍵をあけてドアを開けた。 家に入ると、クッキーの焼きたての良い匂いがした。 キッチンにはクッキーを焼いている母さんがいた。 母さんが私に気がついた。 「あら、智ちゃん。髪切ったの?」 母さんが手を止めて、いつもの優しい口調で聞いてきた。 「うん。スッキリしたくて。」 私がそういうと母さんは、 「そうなの。今、クッキーを焼いてるのよ。」 と言って焼けたクッキーを私に見せた。 「食べていいー?」 靴を脱いで母さんに近づいた。 「まだ熱いから後でね。明日の準備はもうしたの?」 明日は北高校の寮に入る日だ。 「まだだよ。今からしてくるねー。」 そう言って私は自分の部屋に入った。
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