さあ、登校しよう

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上から声がかかり、顔を上げると 身長180くらいの、かなり整った顔の少年があたしを見下ろしていた。 5階だから、3年生だろう。 「俺も手伝うよ」 唖然と少年の顔を見ていたあたしに首を傾げ、少年は書類を拾いだした。 はっと我にかえったあたし。 「だ、大丈夫です!結構です」 メガネを指で押し上げ、すごいスピードで書類を拾った。 少年は、そんなあたしを見て、ふっと笑った。 「おもしろいなぁ、そんな拒否らなくてもいいのに。きみ、2年生?」 「………はい。」 「うん。いいこちゃんって感じ。学級委員長でしょ」 おもしろがっている。 所詮、こいつも山本なんかと同じ種類だ。
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