さあ、登校しよう

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少年はまた笑った。 今度はふわって笑った。 「お前、ほんとおもしろいな。無理すんなよ」 そう言って、無理やりあたしをおぶった。 「わ、あ!大丈夫ですってば」 「しっ!動くなってば」 動揺するあたしを気にもせずに、階段を降りていった。 「つかまれよ、落ちたいのか?」 苦笑いしながらあたしに言った。 あたしはしぶしぶ、少年の首に腕を回した。 「保健室、空いてるかなー」 「今日は保健室の先生、午後から研修会で抜けてます、」 「え、何でそんなこと知ってんの?」 「学級委員長なので。」
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