さあ、登校しよう

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用事があるわけでもないのに、急いで校舎を出る。 校庭ではいろんな部活が練習中で、汗を流していた。季節は秋になる手前。 まだまだグラウンドは部活動生の熱気と気温で暑い。 3年生が引退したほとんどの部活は、なんだか見ていて寂しい。 ―あ、山本だ。 汗をぬぐって、大声をあげている。 「1本、集中ーーっ!」 「はい!」 きれいに揃えて返事をしたのは1年生かな…? 山本もあんなに教室でふざけてるのに、ボールを持つと変わるんだ…… なんだか見ていて微笑ましい。野球少年って感じ。 ーパン! ピストルの音がして、そちらに目を向けた。
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