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「ありがとな、けど俺はもう割りきってる事だから。
次はお前の話しを聞かせてくれよ放浪生活が長かったせいか一般教養っ奴に疎くてな。」
ミリアは涙を拭うと、色々な事を話してくれた。
国の情勢から始まって自分の家の事、学校の事、マナとの馴れそめ、将来の夢とか色々。
その間は楽しく、充実していてあっと言う間に時間は過ぎて行った。
「ミリアは『エルミナ』のメンバーになりたいのか。」
「そうよ、あの『暴王』と組んでいた『剣帝』がマスターを務める、ここ5年で急激に力をつけてきたギルド。
魔法使いなら誰でも憧れるわ。」
興奮気味にそう言うと最後に「『暴王』も生きていれば今頃。」と付け加える。
「ん?待て『暴王』って死んだのか?」
「そうよ、『エルミナ』の発足前に死んだって政府が発表してるは、彼は確に義賊として慕われてるけどそれ以上に人を殺し過ぎてるからね。」
「そうだな、…その通りだ。」
そう言ったロックの顔が寂しそうだった事にミリアは気付かなかった。
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