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「頼みがあるんだ。」
真剣な顔でロックがそう言う。基本表情に変わりがないロックだが長い付き合いになるヴァルにはロックの真剣な意思が伝わる。
『内容にもよるな。』
「実は今回俺がベンヒィカに来たのは覇王関係じゃないんだ。」
『む?』
「俺に一年間の余裕を貰えないか?」
ロックの思いも寄らぬ発言に少しばかりたじろくヴァル。しかし彼の目には少しの決意めいたものが見える。少し考え問う。
『何故だ?』
これはポーズ。どんな返答でも彼の答えは決まっている。
「それは───…
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