Scene02

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日は落ちスラムから離れ裕福な屋敷いやさ豪邸とでも言うのがただしいのだろうか、恐らくそれなりの階級の人々が住むのであろう家屋が並ぶ住宅街の一角に在る屋敷に深い碧色の腰まで伸ばした髪と瞳を持つ少女がいる。 「あぁ、新学期かぁ緊張するなぁ。」 そう言いながら勉強道具だろうか荷物を整理する。 「ミリア!!明日は早いのよ早く寝なさい。」 少し離れたところから母の声が聞こえる。少女ミリアはそれに「はぁい。」と答え、整理を終えた、荷物を机に上げると、不意に机の上の写真が目にはいったそこには幼い頃の自分と黒髪に紅い瞳の少年が笑顔で写っていた。 それを見たミリアは少し優しく微笑み 「私は明日から2学年だよ、貴方は今何をしてるの、ロック?」 その笑みは優しくそして少しだけ悲しそうだった。
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